社員インタビュー

INTERVIEW

化学の力で、
“身近な必需品”に挑戦する

R.S.
M.Y.

開発部 レンズ加工室
2023年入社
理工学研究科 応用科学専攻 修了

01 | シードに入社した理由を教えてください

化学の知識を活かし、人々の暮らしに貢献したい

大学で化学を専攻していた私は、学んだ知識を直接活かせる研究職を志望していました。コンタクトレンズがさまざまな化合物を混ぜ合わせて作られることを知り、その化学的な側面に強く魅力を感じました。また、「身近な研究に携われるか」を就職活動の軸に据えていたため、毎日使うコンタクトレンズなら成果が生活に直結し、大きなやりがいを得られるだろうと確信しました。
さらに、シードは研究から生産・販売まで一貫して手がけており、お客様が実際に使用する姿を具体的にイメージできるのも魅力的でした。「化学の力で人々の暮らしを支えたい」という想いを形にできる職場環境を求めていた私にとって、こうした姿勢は大きな決め手となり、その結果、入社を決意し、多くの発見を得ながら研究に励んでいます。

02 | どんな仕事をしていますか?

数千から数万枚の試作と微調整で
理想のレンズを追求

現在、私は新製品の発売に向けたレンズの作製条件の検討や、安全性評価用レンズの作製を担当しています。コンタクトレンズは度数や大きさ、強度、残留物など、多岐にわたる物性基準を満たさなければならず、わずかな条件変更で大きく物性値がずれてしまうことも珍しくありません。発売までの期間が短い新製品の場合、既に物性値が厳密に決められていることが多く、その範囲を外れないように微調整を重ねなければなりません。
また、コンタクトレンズは高度管理医療機器であるため、治験に用いるレンズを数千~数万枚規模で必要とするため、安定した良品率を確保する必要がある点も大きな挑戦です。
ときには、レンズが真っ白になってしまう失敗もありましたが、品質を高めるための試行錯誤や日々の努力が、理想のレンズを生み出す原動力となっています。

03 | 印象に残っているエピソードを教えてください

苦労の末にたどり着いた37種類のラインナップ

コンタクトレンズの新製品を発売する際には、医薬品医療機器総合機構への承認申請が必要です。シードは多品種のレンズを展開しているため、乱視用や遠近両用、EDOFなどを含め、合計37種類のレンズをまとめて申請するケースもあります。品目ごとに度数や大きさ、作製条件が異なるため、何度も試作を重ね、一つひとつ規格値に落とし込む作業は非常に骨の折れるものでした。
しかし、分析チームや設計チームと密に連携し、各専門分野の知識を持ち寄りながら問題解決に取り組むことで、最終的にすべてのレンズの作製を完了しました。この達成感は言葉では言い表せないほど大きく、深い満足感を得られました。

04 | 今後、チャレンジしてみたいこと、また、将来に向けてのキャリアビジョンを教えてください

コンタクトレンズ全体を“俯瞰”し、頼られる研究者へ

入社して2年が経ち、新製品の開発や量産化までの流れを実際に経験してきましたが、まだ把握できたのはコンタクトレンズのごく一部だと感じています。今後はコンタクトレンズのコンセプトが生まれる段階から、製造・承認申請・市場展開までを俯瞰できるような知識と視野を身につけたいです。「あの人がいればプロジェクトは安心」と思ってもらえる存在を目指し、目の前の仕事を一つひとつ丁寧にこなしながらスキルアップを図ろうと思います。最終的には、開発全体を理解し、多角的な視点から製品づくりに貢献できる研究者になることが私の目標です。
シードの研究開発職には若手社員が多く、意見を発信しやすい環境ということもあり、私自身もさまざまな研究プロジェクトに携わりながら、外部の研究機関や他部署との連携を通じて視野を広げてきました。今後も、専門性を深めつつ新しい技術やアイデアを取り入れながら、研究開発の幅を広げていきたいと考えています。

1日の仕事の流れ

9:00
出社
部内でラジオ体操・朝礼を実施。
その後、メールチェックと本日のタスクを把握し、午後の作業の準備をする。
10:00
社内打ち合わせ
参加しているプロジェクトの定例会に出席する。
現在の進捗や問題点を担当者間ですり合わせを行う。
12:00
昼食
研究棟の休憩室で昼食をとる。
13:00
作業
課題としている事象に対しての実験を行い、データを取得する。
16:30
グループ内打ち合わせ
グループ単位で直近のスケジュールのすり合わせを行う。
また、取得した実験データを共有し、考察や今後の方針を話す。
18:00
退社
メールを確認し、退社する。